改組 新 第2回日展 (平成27年度) 入選点数および審査所感

※このページに記載されている情報は前回展(改組 新 第2回日展)のものとなります。

入選点数一覧

  第1科
日本画
第2科
洋画
第3科
彫刻
第4科
工芸美術
第5科
合計
応募点数 452 1,967 147 724 8,717 12,007
入選点数 199 587 100 430 952 2,268
うち新入選数 20 65 7 36 227 355

審査所感

第1科 日本画 審査主任 山﨑隆夫

今年の出品搬入数は各科減少の傾向にあるが、日本画もやはり減少し452点で、その内入選は199点になった。今回は改組第2回展になるが、日本画においては以前より科独自の改革を進めており、内部には充分に浸透していて、審査も大変スムーズに行う事が出来た。作品の内容としてはバラエティーに富んだ出品作をかなり見る事が出来て、新たな日本画を目指す方向が多少なりとも見えて来た様な感を受けた。特選はディスカッションによって粗よりして、後は投票により決定し、10名を選出する事が出来た。外部審査員として3名の先生方を含め20名で審査にのぞみ、厳正かつ静粛に行う事が出来たが、今後もっと出品数が増えていく事を期待する。

第2科 洋画 審査主任 佐藤 哲

改組2回目の展覧会とあって何よりも作品優先の厳正な審査を行った。外部審査員の方もこの方針に賛同して下さり、最後まで貴重なご意見をいただくことができた。特選作品の選出は特に慎重に行ったため、秀作がそろったことはいうまでもないと思っている。惜しくも選にもれた候補作にも良い作品があり今後に大いに期待するものである。日展の入落を気にしすぎると何のために絵を描いているのか見失ってしまうことがあるので、入選できた方はさらなる研究を重ね、不運な結果に終わった方は、これを発展の機会と考えて前向きに描いていただきたい。何よりも絵を描ける幸せを忘れない事が大切だと思う。審査員の方々の真剣な目は印象的で、日展洋画発展のため全力を尽くして下さったことに感謝している。

第3科 彫刻 審査主任 能島征二

本年は、日展の改革を実行に移して2年目、審査員行動基準(ガイドライン)に基づき、審査員一同、襟を正して厳正に審査に臨んだ。
一般応募数は、改組後の日展に対する不安感や社会状況の厳しい中にあって、前年度に比べ、やや減少した。
作品の傾向としては、日展三科が求める、具象彫刻の基本を尊重したものが多数を占めた。その中でも厳しい造形性を保持するものを優先し、同様に、具象表現として、素材の新味を見せるもの、より自由なイメージや着想があるものなど、多様な表現性を評価し入選とした。うち初入選者は七名であった。
現在、彫刻家育成機関全般を見渡すと、日展三科が望む具象彫刻を中心とした展覧に応える人材を育てることは、決して順風とはいえないだろう。その現状が続く中、百点の入選作品にはどれも見るべき独自の世界観や制作の苦心の跡が伺われ、好感がもたれた。今後とも継続した制作・研究を期待したい。
この中より十点の特選を選考したが、今述べてきた評価項目に照らし、特に秀でた作品をあてた。彫刻表現として、その量感や量の構成、空間性などが観る者に強く訴えかけ、感動を呼ぶものが、審査員の総意として選出された。
今回、鑑審査を終えて、第三科会場の作品から彫刻芸術の素晴らしさが、多くの鑑賞者の心に残ることを切に望むところである。

第4科 工芸美術 審査主任 武腰敏昭

この度の改組 新 第2回日展の審査は、昨年に引き続き更なる新しい風を入れ、充実を図るため、工芸美術に卓越された3名の外部審査員の御参加を賜り、20名の構成により緊張感の中で厳正に行った。多岐にわたる工芸美術は、地方独特の技術や新しい手法を用いた意欲的な作品が多く見られ審査は4審まで丁寧に行い、応募数724点中から新入選36点を含め430点を入選とした。
特選は独自の創意に満ちた秀作、漆、陶磁、金属、染、硝子、人形10点を選出した。この入選及び受賞を励みとされ、尚一層、未来の日展工芸美術の発展のために努力を重ね邁進される事を心から望みたい。

第5科 書 審査主任 黒田賢一

改組新第2回日展である今回も、より公平、公正、透明性のある審査を念頭に、外部3名を含む20名の審査員で臨みました。
応募点数は微減とは言え8700点を越え、入選率は1割強と、第1回展同様、厳しいものとなりました。
審査では、1審から4審、5審と1作1作を丁寧かつ慎重に鑑別、全員の合議の上で、「古典・古筆を基に格調の高いもの」「線質、リズム感等に優れたもの」「新鮮な息吹を感じさせるもの」等々、様々な美的要素をバランスよく備えた作品を選出いたしました。
特に入落線上の作品は、レベルが拮抗しており紙一重でありました。惜しくも選外となった方は、来年を期して一層の精進を心から願っています。
特選は、漢字、仮名、調和体、篆刻において、古典に根ざしつつも、それぞれに個性的であり、完成度高く、輝きを放つ秀作10点が選ばれました。
書を尊重する精神は、我が国の文化の根底に脈々と流れ続けており、日展の書は、その最高峰として輝き、その継承と発展に寄与するものでなくてはなりません。それに相応しく、質の高い優れた作品を数多く選出することができたことは、審査員としての喜びであると思っています。
長期間にわたり、9000点近い作品の審査にあたって下さった皆様のご労苦に心から感謝申し上げます。